感染性胃腸炎とひと口に言っても、「細菌性」「ウイルス性」「寄生虫」と病原体が違い、症状もかわってきます。

 

細菌性の胃腸炎は重篤化しやすいですが、ウイルス性は自然治癒傾向にあるため、病院にいくほどではない事が多いです。しかしながら、自宅ではどう過ごせば早く治るのかわからない事が多く、特に食事は頭を悩ませることになってしまいます。

 

そこで今回は、感染性胃腸炎と食事の関係、また感染後の自宅で出来る食事療法、その場合の子供と大人の違いなどについて、調べてみました。

 

 

 

感染性胃腸炎の原因は食中毒?どうして感染するの?

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感染性胃腸炎は、「細菌」「ウイルス」「寄生虫」などの病原体が、腸に感染することで起こる病気です。

 

細菌による感染性胃腸炎

  • サルモネラ
  • カンピロバクター
  • 腸炎ビブリオ
  • 病原性大腸菌

 

ウイルスによる感染性胃腸炎

  • ノロウイルス
  • ロタウイルス
  • アデノウイルス

 

寄生虫による感染性胃腸炎

  • ランブル鞭毛(べんもう)虫
  • クリプトスポジウム-パーバム
  • 赤痢アメーバ

 

これらが、感染する確率の高い病原体です。感染性胃腸炎は、そのほとんどが、これらの病原体に侵された食べ物や飲み物を口にすることで感染します。宿泊施設や飲食店などで、同時に多くの人が、病原体に侵された食事をすることで、集団食中毒を起こすことがありますね。

 

腸管出血性大腸菌を起こす、O-157などは、毎年必ずと言っても良いほど、ニュースになり、良く知られています。集団食中毒の多くは、細菌に侵された食事をし、腸に感染をすることで、集団的に感染性胃腸炎を起こしてしまうと言うことです。

 

感染性胃腸炎の二次感染を防ぐための消毒!市販の物は効く?消毒液の作り方とは?

 

ここで、感染した保菌者から、家族などの周囲の人へ菌がうつることを「二次感染」と言います。

 

感染性胃腸炎を拡大させる二次感染とは?

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感染性胃腸炎と診断された時は、排便後の手洗いを徹底し、二次感染を防がなくてはなりません。これは、「細菌」「ウイルス」「寄生虫」すべてに言えますが、二次感染は、保菌者の便に入っている病原体が、人の口に入ることでうつるのです。

 

「便が口に入る」なんて、あり得ないし、心配ないと思ってしまいますが、実はよくあることなのです。

 

夏は、気温が高いことで、食べ物自体が痛み、細菌が発生して腸に感染することが多いですが、保菌者と同じプールやお風呂に入り、病原体に侵された水が口に入ることで感染してしまうことがあります。

 

また、冬などの乾燥期には、感染した子供の吐しゃ物や下着についた下痢便がすぐに乾燥し、空中を漂うことで、口に入ってしまいます。

 

また、年間を通して感染しやすいのが、トイレのドアノブです。病原体は、トイレットペーパーでは防ぎきれないため、感染者が排便を済ませたあとに触ったドアノブには、便と共に排出された病原体がくっついているのです。

 

日常生活を送る中で、手には様々な病原体が付着しています。そのため、手洗い、うがいを徹底して、感染しないように防御しなくてはならないのです。

 

感染後してしまったらどうしたら良い?ウイルス性は自宅療養?

感染性胃腸炎の原因として、「細菌性」「寄生虫」が考えられる場合は、病状が重篤化しやすいので、病院での治療が必要になることが多いです。

 

また、感染性胃腸炎から違う病気へと進行することも考えられるため、注意が必要です。それに比べると、症状が軽くて済むのが「ウイルス性」による感染性胃腸炎です。

 

一般的にはノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスが考えられます。ノロウイルスは、乳幼児から高齢者まで、全年齢の人が対象となりますが、ロタウイルスやアデノウイルスは、2歳までの乳幼児に多くみられます。

 

ロタウイルスは、6歳までにすべての人が1度は感染していると言われていて、世界中のほぼ100%に近い大人は抗体を持っています。

 

そのため、大人がロタウイルスに感染しても、症状が出ないことが多く、気が付かないうちに、感染→回復してしまっているのです。ところがノロウイルスは、変異を繰り返して「型」を変え、抗体が機能しにくい病原体です。そのため、毎年誰もが、初めて感染してしまう恐れがあるのです。

 

感染すると、強い吐き気と下痢が起こります。発症期は1~2日と短いのが特徴ですが、短いからと言って、楽なわけではありません。ノロウイルスには、特効薬などはなく、「安静」「自宅療養」で治すことになります。

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とにかく、体内の病原体を排出しつく事が回復につながるので、下痢は止めるわけにはいかないのです。

 

吐き気を止める薬はくれるので、辛い時には病院で処方してもらいましょう。下痢が辛いからと、市販の下痢止め薬を飲むことは、してはいけません。

 

回復が遅れ、劣悪な腸内環境が長引き、他の腸の病気になることもあるのです。体を温めて、水分をしっかりと摂り、安静にするのが、回復への1番近い道なのです。

 

自宅療養の感染性胃腸炎!食事はどうしたら良い?大人の場合は?

感染性胃腸炎の場合、嘔吐や下痢が発症しますが、発症期は比較的短いと言えます。一番気を付けなくてはならないのが、水分補給です。脱水が起きないように、常に気を付けなくてはなりません。

 

吐き気があると、水分さえ口にするのが難しくなりますが、水を飲むだけで吐いてしまうほど嘔吐が激しい場合は、病院へ行きましょう。

 

薬の処方、または点滴によって、水分と栄養を補給してくれます。水分が摂れるようなら、症状が出ている間は、絶食してしまうのが、腸には一番良い治療法です。消化に使う力を、すべて腸の回復、ウイルスの排出に使えるためです。

 

感染性胃腸炎の自宅での治療法

  • 水分補給→OS-1などの補水液が最良ですが、飲めない場合はスポーツドリンクでも良いです。一気に飲まず、ゆっくり少しずつ飲みます。そのさい、冷蔵庫で冷やしたものは飲まず、常温のものにしましょう。また、白湯や野菜スープなど、温かい飲み物は症状を緩和させてくれますので、意識的に飲みましょう。

 

  • 絶食→下痢が激しい間は、絶食してしまいましょう。症状が激しくない場合は、消化の良いものを少しずつ食べましょう。

 

  • 体を温める→体は、冷えると免疫力など、機能が下がります。絶食すると、さらに体温が下がるため、カイロをお腹に貼る、電気毛布を使うなどで、体を温めましょう。

 

下痢症状がひどい時は、入浴によって体を温めることは避けましょう。下痢を起こしている間は、肛門付近にもおびただしい数の病原体が付着しています。そのまま入浴してしまうと、病原体の拡散につながります。

 

子供が感染性胃腸炎になった時の食事で気を付けることは?

子供が感染性胃腸炎になった時には、脱水症状が起きていないか観察が必要です。大人と違って、自分からうまく不調を訴えることができないため、気づくとひどい脱水を起こしている場合があるのです。

 

特に乳幼児が感染性胃腸炎にかかった場合、その症状より、脱水による治療の方が重篤化しやすいと言えるのです。

 

脱水症状

  • 唇がカサカサになる
  • おしっこが少ない
  • ぐったりしている
  • 泣き声は出すが涙が出ない

など、少しでも気になることがあったら、すぐに病院へいきましょう。小さい体は、すぐに水分が足りなくなってしまうのです。「これくらいなら大丈夫だろう」と考えているうちに、あっという間に症状が悪化してしまうことは、大変良くあるのです。

 

日本では、脱水治療が充実しているため、早く病院に行けば、命を落としこすことはまずありませんが、発展途上国の乳幼児は、ロタウイルスによる脱水で亡くなることが多いのです。たとえ、日本でも、治療が間に合わなければ、命を落としてしまうこともあると言う事なのですよ。

 

子供が感染性胃腸炎になった時の自宅療養

  • 水分補給

小児には、白湯、スポーツドリンク、常温の水を少しずつ飲ませましょう。柑橘系のジュースや牛乳は吐き気を呼ぶので避けた方が良いです。

 

赤ちゃんの場合、母乳やミルクが飲める時は、いつもの6割ほどを与えてみましょう。様子をみて、吐かずに欲しがるようなら飲ませます。途中で飲まないようなら、一度やめて、少したったらまたあげてみましょう。ぐずって一切飲まないようなら、病院に行きましょう。点滴が必要です。

 

  • 絶食させない

絶食すると腸が休まり、消化せずにすむため、以前は子供でも下痢をすると絶食を勧められましたが、最近は、子供には絶食させないようにする傾向があります。

 

無理に食べさせる必要もありませんが、無理に抜く必要もないと言うことです。食べさせるものは、便の状態を見て、同じ状態の食べ物をあげるのが、迷わずに考えるコツです。

 

  • 水様便→野菜スープ、薄めの味噌汁、リンゴの絞り汁など

 

  • ゆるゆる便→温めてつぶしたお豆腐、裏ごしバナナ、野菜の煮潰しなど

 

  • 軟便→おかゆ、野菜スープおじや、野菜や白身魚の煮ものなど

 

お肉は、消化が悪く、腸が休まらないため、回復するまで控えた方が良いです。

 

まとめ

感染性胃腸炎は口から入る経口感染です。病原体に侵された物を食べて、腸に感染しますが、その後、人から人への二次感染によって、感染は広がります。

 

感染してしまったら、その状態によって、病院での治療が必要になります。ウイルス性の胃腸炎は、比較的楽な症状で終わることが多いです。

 

感染性胃腸炎と食事の関係って?感染後の食事は子供と大人では対処が違う?

 

そのため、自宅での安静な療養で回復を待ちます。大人も子供も、一番気を付けなくてはならないのは水分補給です。

 

下痢の症状がひどい間は、大人は絶食、子供は便の様子をみて、少しずつ食べさせましょう。下痢が止まってからも、1週間くらいはウイルスを保持しています。腸はまだ回復しきっていないため、加熱した物を食べるようにした方が安全です。