便秘が続くとお腹はパンパンだし、体も重くなってきます。このお腹の中にはいったい何キロの便が入っているんだろうと心配になりますね。

 

健康な人で1回の排便が平均150g前後と言われています。それに対して、便秘の人の平均は35gです。そりゃ、コロコロ便数粒では、それくらいしか出てないですね。

 

いっそ下剤を飲んで、全部出したら何キロくらい出るのでしょうか。もしかしたら、一気に痩せられるのでは?

 

どこで今回は、便秘で一週間出てない便の状態や、薬で出した時の体重の変化について考えてみましょう。

 

 

 

便秘で一週間便が出ない!大腸の中はどうなってる?

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便秘が続いている時、大腸の中はいったいどうなっているのでしょうか。通常、口から食べ物が入ってから、肛門から排出されるまで、平均24~48時間かかると言われています。(消化の悪いものはもっとかかります)その間にも、どんどん食事はしているので、消化物はどんどん大腸に入って行くことになりますね。

 

口から胃まではあっという間に到着します。胃で平均4時間ほどかけて消化します。その後小腸へ入り、そこで平均6時間かけて分解し、栄養を吸収します。

 

栄養にならなかったものと水分のドロドロの液体は大腸へと進みます。大腸では平均12~24時間かけて水分を吸収して便を作ります。時間は、食べのもによるので、あくまでも平均です。

 

時間を追って見てみましょう。

 

am6:00 食事をする

8:00      胃で消化

10:00  小腸に到達する

pm12:00 およそ6時間かけて分解し、栄養を吸収する

16:00  大腸に到達する   

am4:00 便が出来る(早いもの)

 

この時間通りには行かないものの、大腸には便を作っている途中で、次のドロドロの液体がどんどん入って来ているようですね。これは食事が繰り返されている限り続くので、大腸の中に便の元が無くなることはないのです。

 

肉食過多の場合は、消化に時間がかかるので、すべての期間でこれ以上に時間がかかっています。そのため、次の消化と重なり、つねに負担がかかっていることになります。胃や腸が休む暇がないのです。

 

そして、1週間の排便が無い場合は、単純に考えて、これが21回分溜まっていることになりますね。腸の中はびっしりと便が詰まっている状態です。最初の便は、長時間腸内にいるため、水分が吸収されつくし、カッチカチの便となってしまいます。

 

そのため、動きが悪くなり栓のようになってしまいます。便が詰まることで、腸の運動が鈍くなり、さらに動きにくくなってしまうのです。

 

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また、便の中身は、消化物のカスだけではありません。良い便の場合は、80%が水分、あとの20%に消化物のカス、腸粘膜が剥がれたもの、腸内細菌とその死骸が入っています。

 

そのため、断食をしても消化物のカス以外のもので、便は作られ排出されます。腸粘膜は、健康な状態なら1~3日で剥がれ落ち、常に生まれ変わっているのです。

 

便秘薬で全部出せる?体重は落ちる?

大腸は、のぺーっとしている管ではありません。何か所もくびれがあり、交互に動きながら、便を先へと送っています。そのため、ある程度のグループになって、便となるのです。

 

便秘薬を飲んで、効果があった場合は、いくつかのグループが出る場合もありますが、大腸の中のものが一度にすべて出てしまうことはありません。

 

大腸の検査をする前には、食事は固形物を摂らず、便秘薬や、下剤成分の入った水溶薬を2L飲み、その後、2時間かけて便を出しきるのです。(医療機関によって多少違います)これだけ出ると、体重は2~3㎏落ちていると思います。

 

1週間も排泄が無い状態が、常に起こっているようなら、一度本当に検査を受けた方が良いです。腸の中も確認できますし、便も綺麗に出し切れます。市販の下剤を過剰に飲み、無理に排便させて体重を落とそうと考えると、危険が多いです。

 

下剤による無理な排便の危険性

  • 先端の便まで効果が無い場合

これは、薬の成分で無理矢理ぜんどう運動を起こしても、先端のカチカチ便に効果がなく、激しい腹痛に襲われます。

 

  • 排便と同時に粘膜が大量に剥がれ落ちて炎症を起こす

硬い便を無理矢理動かずことで、周囲の腸粘膜まで一緒に剥がしてしまい、炎症を起こしてしまいます。

 

  • 依存性が高い

一度下剤で排便すると、次もこれで出せばいいと思ってしまうことが多いのです。下剤を常用すると、大腸メラノーシスになり粘膜が黒く硬化します。その部分は大腸ポリープや大腸がんのリスクを大変高めてしまうのです。絶対にいけません。

 

滞留便て何?宿便て5㎏もあるって本当?

宿便を出してダイエットしよう!など、広告をたくさん見かけますね。そもそも宿便てなんなのでしょう。大腸の壁に張り付いている便でしょうか。医療用語の中には、「宿便」なる言葉はありません。と言うことは、宿便なんてもともとないのです。

 

大腸の壁は、粘膜で覆われています。その粘膜は1~3日で剥がれ生まれ変わります。生まれ変わらない部分があるとしたら、それは大腸の病気なので、治療が必要です。粘膜は、どうしてそんなに頻繁に生まれ変わり、張り巡らされているのでしょう。

 

それは、便が腸壁につかないようにしているためです。腸内には何兆個もの腸内細菌がいて、分解や腐敗を繰り返しています。そのため、有害なガスも出ています。そんな腸にある便が直接、腸壁にくっついてしまったら、腸はやぶけて穴が空いてしまいます。

 

これは、大腸穿孔と言う、命の危険もある症状のひとつです。万が一でも、便が腸壁にくっついていたなら、それは宿便ではなく、穴が空く一歩手前の非常に危険な状態だと言うことです。

 

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また、どんなに健康な人でも、消化の悪いものを食べた後などは、一度の便で出し切れない場合があります。するとその置いてきぼりの便は、次のグループを待っています。その便を滞留便と言います。また、便秘によって腸内に入っている便も滞留便と言います。

 

上記の大腸検査で腸内を空っぽにした場合、通常の体重差は2~3㎏です。それ以外に、5㎏の便が隠れているということはありません。

 

まとめ

1週間分の便秘でためた便を薬で排出して、体重を落とそうと考えるのは危険です。もし、健康のために、どうしてもキレイに出したいのであれば、大腸検査をしてください。

 

まず、1週間も便が出ないのは、とても良くない腸なのです。人は、生活習慣にはすぐに慣れてしまうため、毎回1週間も排便がなくても、「またか」で済ませてしまいます。

 

これは、大きな間違いです。腸内に問題がないか検査をしましょう。

 

腸に問題がないなら、問題があるのは生活習慣です。食生活の見直し、生活リズムを整えるなど、生活の基本を変えることで、1週間分もの便を溜めなくて済むのです。

 

そして、腸内には隠れた宿便などはありません。あるのは、排泄できていない便秘の滞留便だけです。しっかりと、自分の腸と向き合い、この先の生活について考えてみてはいかがでしょうか。