鮮血だから大丈夫!と思っていませんか? 赤黒い血は内臓で、鮮血は痔だと思い込んでいると、大病を見逃すことになるかもしれません。

 

S字結腸と直腸にガンやポリープがある場合、そこまで到達した便は固形物となっているので、ガンやポリープの表面がこすれて出血します。

 

この部分は肛門からすぐ近くの場所なので、鮮血が出ます。また、大腸がんは、S字結腸と直腸だけで70%を占めていることを忘れてはいけません。便秘が続くと便が硬くなっているので、表面をより一層傷つけやすくなるのです。

 

そこで今回は、便秘が続いて血便があった時に、考えられる原因や、大腸の病気について調べてみました。

 

 

 

便秘が続いてやっと出たら血便!考えられる原因と病気とは?

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便秘を見て、そこに血便があったら、一瞬固まってしまいますよね。とても怖くなり、見なかったことにしようかと思ったり、きっと硬い便のせいで、お尻が少しきれたに違いない、と思い込みたくなります。

 

「痔」は、真っ先に浮かぶ原因ですね。確かに血便で一番考えられるのは、「痔」に間違いはありません。ただし、「痔で良かった」と考えてはいけません。放置は厳禁です。

 

清潔にした後、治療するための軟膏やワセリンを塗り、便秘を起こさないようにきをつけて、繰り返し切れたり、飛び出したりすることのないようにしなければなりません。

 

次に考えられるのは、消化器系の病気です。特に、女性の死因第一位の大腸がんが頭をよぎります。その他にもある鮮血が出る大腸の病気を考えてみましょう。

 

鮮血便で考えられる大腸の病気

 

  • 大腸ポリープ
  • 早期大腸がん
  • 進行大腸がん
  • 直腸がん
  • 大腸憩室炎
  • 潰瘍性大腸炎
  • クローン病
  • 家族性大腸ポリポーシス
  • 遺伝性非ポリポーシス性大腸がん(HNPCC・リンチ症候群)

 

潰瘍性大腸炎とクローン病は下痢症状とともに血便が見られます。大腸がんは、便秘と下痢が繰り返し起こり、早期の場合は、ほとんど血便の症状も起こりません。あったとしても少量で気づかないことがほとんどです。進行すると、粘血便が出始めます。

 

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大腸にはまだまだ多くの病気があります。人によって症状の差が出ることもあるので、鮮血=痔と決めつけず、血便があった時は慎重に考えてみましょう。消化器内科や肛門科で確認して、痔だとしても早めに対処する必要があります。

 

大腸の病気は遺伝性が強い?少しの血便でも要注意!

ガン系統やガン家系と言う言葉を良くつかいませんか?うちはガン系統だから絶対にいずれガンになる、と思っている人も多いかと思います。遺伝子は、両親から一つづつもらいます。

 

2つあるうち、両方がガンを起こしやすいDNAを持っていなければ、細胞がガン化しようとした時に2つの力で抵抗します。ところが、どちらかがガンを発症しやすいDNAだった場合は、抵抗する力は1/2になりますね。当然発症確率が50%になり、高くなります。

 

このように、遺伝は「ガンの元」が引き継がれるわけではなく、「ガン化しようとする細胞を食い止める力が弱い性質」を引き継いでいくと言うことです。これは、ガンだけではなく、ポリープやポリポーシスも同じです。

 

大腸の病気は、ガン化など異変を起こした細胞を食い止めにくいので、遺伝として発症する確率が高いのです。それでも、全大腸がんの患者さんのうち、遺伝性は5%です。

 

あとの95%は、後天性の原因があるのです。その他臓器や部位のガンなどは、もっと遺伝性による発症が低く、平均で1~2%なのです。と言うことは、ガンは良くない生活習慣が原因にもなり得るし、良い生活習慣で予防もできると言う事なのです。

 

また、何より大切なのは、定期的な検診です。大きな病気は早く発見できることで、次への対処が大変大きく変わります。悪い部分だけを取り除くのか、臓器を取り去らなくてはならないかでは、体への負担が変わり、その後の人生を大きく左右することになります。

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家族性大腸ポリポーシスは、先日人気のテレビドラマで取り上げられた事から、突然注目を浴びた病気です。これは、100個以上のポリープが出来てしまう、遺伝性の高い病気です。

放置することで、ポリープは100%の確率でガン化します。同じように、遺伝性非ポリポーシス性大腸がんがありますが、こちらは、多量のポリポーシスは認められません。本来は細胞分裂時に、間違った情報がコピーされると、通常は他の細胞がそれを見つけ、すぐに直すことが出来るのですが、この遺伝性は、直すことができないため、ガンを食い止められないのです。

 

家族や近親者に大腸の病気を患ったことがある人は、健診を怠らず、早めの発見を心がけましょう。血便がある場合は、すぐに病院で検査してもらいましょう。

 

便秘と血便!つながりがある大腸の病気を知って対処する!

男性に多いのですが、結果を知るのが怖いために、診察を受けないと言う人がいます。気持ちはわかりますが、病気は早く見つけるに越したとはありません。あとから、どうしてあの時すぐに病院にいかなかったのかと後悔するようなことがないようにしましょう。

 

特に、便秘がちで腸内環境の良くない人は、大腸の病気の可能性が高くなっています。血便が出る病気を知り、早めに対処するようにしましょう。

 

  • 大腸憩室炎

大腸の壁の一部が袋状に外に飛び出し、憩室を作ることを大腸憩室症と言います。そこに便が溜まり、細菌感染して炎症を起こす病気を大腸憩室炎と言います。

 

粘血便が付くものから多量の出血が見られることもあります。この病気は、食生活が影響していると言われ、欧米ではS字結腸に多く見られます。以前の日本では、右側の大腸の入口付近にみられることが多かったのですが、最近では、欧米人と同じく、S字結腸に見られることが増えてきました。

 

これは日本人の欧米食化が原因と考えられます。憩室炎は、進行すると穿孔(穴が空くこと)や、腹膜炎を起こす事があり、命の危険につながります。

 

  • 大腸ポリープ

大腸ポリープも、日本人の欧米食化が大きな原因と考えられています。直腸に出来る直腸ポリープが多く見られます。腫瘍性のポリープはガン化する確率が高いため、粘血便が見られた時は、検査が必要です。

 

  • 虚血性大腸炎

何らかの影響で、大腸が血行不良を起こすことが原因です。大腸が虚血し、炎症を起こします。慢性的に便秘を起こしている女性や高齢者に多く発症が見られます。

 

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  • 直腸がん

直腸がんは、男性に多く見られます。この原因は肉食過多の食生活と言われています。便意だけが起こり便がでない「テネスムス」が起こりやすくなります。粘液だけの排出や、血粘液だけの排出もみられます。

 

  • 大腸がん

大腸がんでの血便は進行している状態だと考えられます。初期はほとんど症状がないため、あっても少量の血便で気が付かないか、ほんの少しの粘血便が付着している程度です。

 

まとめ

大腸に炎症やポリープなどがあると、その部分を便が通過する時にこすれて出血します。これが、便秘の硬い便だとなおさら強い衝撃となり、出血が多くなります。

 

黒や赤黒い血便は肛門から遠い消化器からの出血です。鮮血は、肛門の近くです。痔の可能性が高いですが、肛門のすぐ奥の直腸、その奥のS字結腸からの出血も鮮血です。肛門だけの問題だと思い込んで判断することは危険です。

 

また、直腸とS字結腸のガンは、大腸がんの70%を占めているので慎重に対処する必要があるのです。

 

大腸の病気は、遺伝性が強いと言えます、家族、近親者に大腸の病気を患った人がいる場合は、より慎重に受け止め、健診を受けるようにしてください。必要以上に怖がるのではなく、早い対処でより軽度で抑える努力をしましょう。

 

大腸の病気は、食生活の影響を大変強く受けていると考えられます。欧米食化になったことで、確実に増加傾向にあります。今、和食が見直されてきていますね。古き良き日本を大切にすることは、日本人が健康を取り戻すことにもなるのです。