「豆乳と牛乳は、どちらも便秘に良いかも」とどこかで聞いたことはあっても、二つのどちらがよいのかわからないですよね。

 

まず便秘に良い飲みものを知りたいなと思いますし、それに加えてどちらがより良いのかを知りたいところです。

 

結論から言うと、豆乳と牛乳は、両方とも便秘の方におすすめの飲み物です。それぞれにおすすめの理由とそれぞれの良さを考えた摂取方法があります。

 

具体的には、豆乳には、「オリゴ糖」という腸内細菌の餌になる成分や「マグネシウム」という便通を改善するミネラル成分が含まれています。一方で牛乳には「乳糖」という腸内細菌の餌になる成分がある一方、日本人では乳糖を分解できずにおなかの調子を崩してしまう方がいます。

 

そのため、牛乳を飲むとおなかの調子が悪くなる方は豆乳の方がよいです。そして、もし牛乳を飲んでも調子が悪くないようなら、両方を飲むとよりよいでしょう。

 

 

 

便秘に効果があるのは豆乳?牛乳?

便秘,豆乳,牛乳朝起きてすぐに、コップ1杯飲んでみてください。実は、この時に飲むものは、豆乳でも牛乳でも水でも同じように腸を活発にしてくれます。

 

朝の1杯は、便秘に効果があると言われています。これは、空っぽの胃腸に冷たい飲み物が入る事で刺激となり、排便が促される「胃腸反射」と言われるもので、飲み物の内容はあまり関係ないのです。

 

例えば高校時代、朝ごはんを食べないときは学校にいくまでトイレに行きたいと思わなかったのに、ちょっと食べて出ると学校に着くまでにトイレに行きたくなって、「早くトイレに行きたい…」と思った経験はありませんか?おなかに少しの刺激を入れるだけで、腸の反応はよくなります。

 

その大事な朝の飲み物、便秘の改善を期待するなら、飲むと効果的なものであればさらに良いです。

 

そこでおすすめなのが、豆乳と牛乳です。

 

豆乳と牛乳は、同じように白く、「乳」と名がついているので比較されることが多いのですが、実はこの二つは、まったく違うものなのです。

 

それぞれの成分や特徴が、便秘にどのように働くか見てみましょう。

 

豆乳

豆乳は、「豆乳」「調製豆乳」「豆乳飲料」の3つのタイプに分かれています。

 

「豆乳」は、お豆腐として固める前の状態ものです。豆乳の基準は、大豆固形分が8%以上となっています。原材料は大豆のみです。

 

栄養タップリですが、何もつけないで食べるお豆腐の味なので、そのままでは美味しくて飲みやすいとは言えません。だんだん慣れますが、最初は「苦手」と感じる人の方が多いです。

 

「調製豆乳」は、大豆固形分が6%で、原材料には、食物油や調味料、添加物が含まれています。豆臭さを消して飲みやすくしてあるので、飲み始めは調製豆乳が良いかもしれません。

 

「豆乳飲料」は、子ども向きに販売されているものや、甘い味のついているものです。バナナ、コーヒー、などジュースとして美味しく飲めるタイプの豆乳です。

 

「豆乳」は大豆を蒸して潰し、遠心分離でおからと分けた時に出た、豆腐の元です。大豆には、食物繊維が多く含まれていますが、工程の中でおからにほとんどが移行してしまうため、豆乳にはほぼ含まれていません

 

便秘に良いものには、食物繊維が豊富だと思ってしまいますが、おからも食べなければ大豆の食物繊維は取れません。食物繊維は、水分を含んで膨れ、腸内の不要物を根こそぎ排出してくれるため、腸のお掃除に大変役立ちます。

 

そのかわり豆乳には、「オリゴ糖」「マグネシウム」「サポニン」「レシチン」「食物性脂肪」と言う、腸に大変良い効果をもたらす成分がはいっているのです。

 

オリゴ糖は、善玉菌のエサとなることは良く知られていますね。善玉菌がオリゴ糖を食べて、乳酸や酢酸に分解することで、大腸へ刺激となり、ぜんどう運動が起きやすくなるのです。

 

豆乳に含まれるオリゴ糖は、「大豆オリゴ」と言われる大豆ならではのもので、他のオリゴ糖に比べると、少量で効果を発揮する優れものなのです。

 

また、マグネシウムも豊富に含まれています。マグネシウムは妊婦や赤ちゃんが便秘を起こした時に安全性の高い緩下剤として、処方される便秘薬です。便に水分を集めて、柔らかくして排便を促す力を持っています。

 

サポニンは、小腸での余分な脂肪分の吸収を抑える作用があるため、血液がドロドロになるのを抑制してくれます。腸の血行促進にもつながり、腸内環境が良くなります。

 

また、余分な脂肪分を便として排出するので、便の量を増やす事が出来て、食物繊維のような効果があります。

 

レシチンは、血管内の悪玉コレステロールを乳化させて排出する力があるため、血液がドロドロなるのを抑制してくれます。サポニン同様、血行促進効果があります。また、体がリラックスしているときや消化を行っているときに働く副交感神経が働きやすくなり、腸の働きが良くなります。

 

「脂肪」=敵のように感じてしまいますが、脂肪は体にとってなくてはならないものです。すべて排除して生活することは出来ません。そのため、どれだけ良質な脂肪を摂取するかと言う事が大切になってきます。豆乳に含まれる、植物性脂肪は常温で溶けやすく、悪玉菌を排出してくれるのとともに、便の滑りを良くしてくれる効果もあります。

 

便秘がちな人は、脂質不足で便の移動がスムーズに行かない事があるのです。また、融点が高く、溶けにくい動物性脂肪ばかりに偏っている人も、便に脂分がなくなる時が悪くなります。

 

牛乳

牛乳に多く含まれる成分と言えば、カルシウム、乳糖です。

 

乳糖はラクトースと呼ばれ、母乳成分として知られています。特に初乳に多く含まれると言われ、哺乳類はお母さんの初乳を飲むことで、強い免疫力をもらい、乳児期を安全に過ごせるようになるのです。

 

人間の体はよく出来ていて、母乳で生きている間の乳児期には、「ラクターゼ」と言う、乳糖を消化する酵素を持っています。ところが、成長とともにラクターゼは減少するため、成人すると乳糖を消化できなくなってきます。

 

この状態を、「乳糖不耐性」と言い、牛乳を飲むと下痢をするようになります。特に日本人は乳糖不耐性体質であると言われるため、大量に飲むことはお勧めできません。

 

便秘に対しては、この消化されにくいと言う事が利点となります。ラクトースは消化されにくいので、そのまま大腸まで届き、善玉菌のエサとなり、乳酸や酢酸に分解され大腸を刺激して、排便を促すのです。

 

また、便を柔らかくする効果もあるので、硬くなった便にも効果があります。免疫力を上げる効果もあるので、飲み続けることで腸内環境を良くし、便秘改善だけでなく病気になりにくい体作りに期待が出来ます。

 

豆乳にも、「乳」が付きますが、乳糖=ラクトースは含まれていません。このラクトースは、哺乳類のお乳にだけ含まれる宝物なのです。

 

 

便秘に良いのは豆乳・牛乳どちらが良い?

それぞれに特性があるので、どちらも飲みたいと言うのが本当のところです。

 

どちらも、毎日コップ1杯(200ml)程度が適量と言われているので、朝牛乳を1杯飲んで、お昼には豆乳を1杯飲むなど、工夫して取り入れると良いですね。

 

また、どちらもお料理の材料としても使いやすいものです。直接ドリンクとして飲むだけではなく、食べ物として取り入れるのも楽しめて良いです。

 

 

牛乳はドリンクとして飲むようにして、豆乳はスイーツや鍋などの食べ物として摂取したり、また反対に、豆乳を毎朝飲み、牛乳はグラタンやスープでいただくなど、楽しみながら健康を手に入れましょう。

 

また、乳糖不耐性でいっさい乳製品がとれないような人にとっては、豆乳はぜひおすすめです。ドリンクで飲むのも、料理で使うのも、豆乳なら心配ありません。

 

まとめ

便秘には豆乳、牛乳のどちらが良いのでしょうか。

 

どちらも白くて、「乳」と名がついているので、同じ仲間だと思ってしまいますが、まったく違うものです。

 

それぞれに、大変多くの栄養が含まれていて、腸内環境を整えて便秘の改善に役立つものばかりです。

 

朝1番で飲むと効果的なのは、胃腸反射と言われる効果なので、それ自体は、水でも変わりません。しかし毎日の調子を良くするために、豆乳と牛乳の良いところを取り入れましょう。

 

ただし、牛乳には、乳糖不耐性の心配があるので、大量に飲むのではなく、1日にコップ1杯程度にしましょう。それでも、お腹を下すような時は、豆乳を飲むようにしてください。