梅干しは古くから日本人に馴染みのある食べ物です。しかも体に良いと言われる話もいくつか聞いたことがありませんか?

 

お弁当に梅干しを入れて置くと殺菌効果があり、食材が悪くならず、食べるとさらに体内でもその効果が働いて食中毒を防ぐと言われてきました。昔の人は、経験からそのことを知り言い伝えてきたのですね。

 

そこから食中毒のような症状の「下痢」や「嘔吐」には梅干しが効果的と言われるのでしょう。

 

そこで今回は、梅干しがどうして下痢や嘔吐に効果的なのか、詳しくまとめてみました。また、濃縮された梅肉エキスの効果やおすすめの飲み方もご紹介します。

 

 

 

下痢や嘔吐には梅干しが効果あり?

下痢,嘔吐,梅干し,効果消化器系が弱ってしまった時に梅干しが良いとされるのには、いくつかの理由があります。

 

まずは、思い浮かべただけでゴクリと唾液を分泌する酸味のもとの「クエン酸」が重要です。

 

クエン酸をお掃除に使ってキッチンやお風呂をキレイにしている人も多いのではないでしょうか。

 

クエン酸には大変優れた「殺菌作用」がありますね。梅干しにはクエン酸が豊富に含まれているため、食べることで胃腸で下痢や吐き気を起こしている細菌を攻撃し殺菌してしまいます。

 

それと同時に、大量に分泌された唾液や胃腸からの消化液の殺菌作用も働き、ダブル効果で細菌をやっつけてしまい、下痢や嘔吐を抑制してくれるのです。

 

また、慢性的に下痢が続いているような時は、腸の中がアルカリ性に傾いている証拠です。

 

「下痢=腸内環境が悪い=悪玉菌の増殖=悪玉菌が好むアルカリ性 」と言うわけです。

 

梅干しに含まれるクエン酸には、腸内を正常な弱酸性に戻す力があるのです。

 

「弱酸性=善玉菌が好む環境=善玉菌の増殖=悪玉菌の減退=腸内環境改善=下痢改善」となり、長く続いた下痢に終止符が打たれます。

 

ただしこれは、梅干しをひとつ食べて治ることではありません。クエン酸の持っている力を示したもので、せっかくの力も悪玉菌の好物ばかりを食べる食生活をしていたり、睡眠不足やストレスなどで善玉菌を減らす生活をしていたら意味はないのです。

 

また、梅干しの成分である有機酸の中に「ピルビン酸」があります。ピルビン酸とクエン酸は体内に入ると体を動かすために重要な役割を担います。

 

このピルビン酸には整腸作用があり、腸の運動を適度な状態に戻すため「下痢」にも「便秘」にも効果があるのです。このような正反対の効果をもたらす働きを「可逆性」といい、梅干しは腸に嬉しい食べ物だと言う事がわかります。

 

梅干しは毎食ひとつ、ご飯と食べると元気になる!?

風邪をひいたり、病み上がりで胃腸が回復していない時などには、「おかゆと梅干し」の組み合わせは不可欠と言ってもよいほど日本人にとっては定番です。

 

実はこの組み合わせは、そのまま生きる力となり「元気のもと」を作りだすことに長けている食べ物なのです。

 

これは人が生きて生活していくために重要なエネルギーを生み出す「クエン酸回路」を円滑に作動させるために効果的で、体力を落としている時などには1番手っ取り早く元気になる方法と言えます。

 

クエン酸回路とは口から入った「炭水化物」「脂質」「タンパク質」を必要な分解をさせながらクエン酸にし、そこから8つの酸に分かれてエネルギーを作りだす回路です。

下痢,嘔吐,梅干し,効果出典:http://www.arist.co.jp/TCA/

この回路がグルグルと調子よく回転することで、人は元気に過ごすことが出来、回転が鈍くなると疲れたり、体調を崩したりします。

 

胃腸が弱っている時などは、食欲がないと食べ物が体に入らないため、クエン酸回路が鈍ってしまいます。そのため、体力は落ち元気が出ません。

 

そこで、「おかゆと梅干し」の組み合わせの出番です。炭水化物が分解されてクエン酸になるまでの間に、サッサとクエン酸を送り込んでしまい回転させてしまいます。

 

炭水化物からクエン酸になるまでに分解されるものも回路に必要な物なので、クエン酸だけをとってもダメなのです。同時進行が大事なのです。

 

病み上がりや胃腸が弱っている時は、食欲がわきませんね。でも、おかゆと梅干しなら不思議と食べられたりしませんか。これは、1度でも梅干しを食べたことがあると、脳がクエン酸を思い出して「食べてみようかな」と感じるためなのです。

 

クエン酸回路を効率良くクルクルと回転させるためには、クエン酸を摂ることが一番手っ取り早いので、毎食ご飯と一緒に一粒の梅干しを食べると、エネルギーが生まれやすくなるのです。

 

梅干しよりも効果あり?梅肉エキスがすごい!

梅肉エキスは価格も上等ながら、その効果も相当上等なのです。同じ量の梅干しと比べると、成分は30倍、殺菌効果も10倍になります。

 

真っ黒な梅肉エキスは、もともとはキレイな完熟前の青梅から作られています。青梅の搾り汁だけを長時間煮詰めて濃縮させたものです。

 

澄んだ搾り汁が黒くなるのは、糖とアミノ酸が結合する「メイラード反応」です。この反応によって良い香りが生まれます。

 

また梅肉エキスには、加熱したからこそ含まれる「ムメフラール」と言われる成分が入っています。このムメフラールは強力な抗酸化作用があり、血液をサラサラにして動脈硬化や血栓の抑制に働きます。

 

クエン酸濃度も梅干しの数十倍になり、殺菌作用や整腸作用により、下痢や嘔吐などの胃腸障害により効果的になります。

 

  • 梅肉エキスの飲み方

スプーンの先につけたものを舐めるように口に入れてしまうのが一番早いですが、酸っぱいものが苦手な人は少し辛いかもしれません。(3g程度 ティースプーン半分)

 

その場合は、お湯割りが一番飲みやすいです。お子さんでも無理なく飲める程度の酸味ですが、ハチミツを少し足してあげると美味しいホットドリンクになります。

 

梅肉エキスと相性が良い甘みが黒砂糖です。先によく練り混ぜてから、お湯を注ぐと香りがたち美味しくいただけます。

 

梅干しの信頼は長い歴史が証明している!

梅干しや梅肉エキスは、どれだけ効能を並べても「薬」ではありません。

 

でもそれは薬と言うものがある現代だから言えることで、その昔は体を良くするために梅干しを上手に使っていたのです。

 

「申年の梅は縁起が良い」と言う言葉には、平安時代にまで遡ったエピソードがあるのです。当時の村上天皇が申年の梅干しと昆布茶で病気が治ったため、「病が去る」と「申年の梅」をかけて未だに言い伝えが残っています。

 

1200年ほども前の時代から「良い物」として食べられてきた歴史が残っていると言う事は、同じように救われた人が年代を経てたくさんいたと言うことの証なのでしょう。

 

慢性下痢症は、原因がハッキリとわからないまま長年苦しんでいる人もいますね。そんな症状がある時は、先人の知恵を頼ってみるのも良いかもしれませんよ。

 

まとめ

梅干しには下痢や嘔吐に効果的な作用があります。

 

クエン酸と分泌された消化液のダブル殺菌作用で細菌を消滅させます。

 

おかゆと梅干しは動きの鈍ったクエン酸回路を円滑に回すために、大変効率の良い回復食です。

 

クエン酸豊富な梅干しは毎食1粒づつ、ご飯(炭水化物=糖)と一緒にいただくのが効果的です。

 

梅肉エキスは梅干しの30倍の成分が濃縮されています。

 

日常的な健康管理に、昔から伝わる「梅」を使った健康法を取り入れてみるのも良いかもしれません。

 

健康管理に食べ続ける場合は、スーパーで売っている、添加物や味付けがしてある梅干しは良くありません。

 

梅と塩だけで作られているものを選ぶようにしましょう。

 

まさに縁起の良い梅干しが作れる申年の今年、思い切って自作の梅干しに挑戦してみるのも良いかもしれませんね。