下痢が続いているだけでもしんどいのに、そのうえ便が白くなったらしんどさも不安も倍増しますよね。

 

なぜ白い便が出るのかを知っておくと、対処方法を見つける手掛かりになります。このページでは、便が白くなる原因を解説します。

 

下痢の水状態が続いた後の白い便。これって何?一番多い原因のロタウイルス腸炎とは

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水のような下痢が続き便の色が白くなる一番多い原因はウイルスに感染している
場合が考えられます。有名なのがロタウイルスです。

 

ロタウイルスは感染力の強いウイルスで、3月から5月に流行する胃腸炎の原因となるウイルスです。小児に多い病気ですが大人にも感染します。

 

ロタウイルスによる腸炎では、水のような多量の下痢をして便の色が白っぽくなることから“白色便性下痢症”とも言われます。ロタウイルスにかかった場合は激しい嘔吐も一緒に起こることがほとんどです。

ロタウイルスによる腸炎はどんな症状か。子供の場合と大人の場合の比較(ロタウイルスのワクチンや潜伏期間や治療期間も書いていますので参考にしてください。)

 

ロタウイルスによる白色便は、

  • 感染→潜伏期間(1〜2日)→発症(嘔吐1〜2日)(下痢1週間)このころに白色便→回復

という経過です。なので、はじめに下痢が出て、嘔吐が出て、しばらくすると白色便が出る場合は、しばらくすれば改善することが殆どです。

ロタウイルス感染は、どれくらいで改善するか、水分摂取のコツ

 

ロタウイルス以外が原因の場合では、コレラやクロストスポリジウムというバイキンによる感染も、白色になることが知られています。

 

 

ロタウイルスの感染で便が白くなるのは、ウイルスを早く体の外へ排出しようと腸の運動が異常に亢進してしまうため、胆汁の生産や分泌が追いつかない為に白い下痢になってしまうといわれています。

 

では、感染症以外で白色の下痢になることはあるのでしょうか? 実はあります。他には消化不良を起こしている場合に白い下痢になることがあります。消化酵素である胆汁が便に出ていかない病気(胆汁の出口が塞がってしまう胆管閉塞)や、膵臓の酵素がうまく出ない慢性膵炎などでも、白っぽい便になることがあります。

 

 

 

白い便が出る原因はなに?他の症状もあるの?

感染症以外の原因で、特に病気が原因で白い便が出る場合について解説します。

 

ちなみに、便の色がなぜ変わるかについて考えたことはありますか?便といえば当たり前に茶色をイメージする人がほとんどではないでしょうか。しかし便の色は、食べた物や体の調子によって様々に変化するのです。

 

健康な便と言われている黄土色~茶褐色。これは胆汁に含まれるビリルビンという物質の色なのです。胆汁は食べた物を消化するための消化酵素で、肝臓で作られて胆管を通り十二指腸で出されます。食べ物は胃を通り過ぎ十二指腸に入った時に、胆汁と混ざり消化されるのです。

 

逆に言うと、胆汁が正常に分泌されなければ便は白くなってしまうということです。胆汁が正常に分泌されない原因は様々あり、怖い病気が隠れている可能性もあるので要注意です。

 

そのため、白い便が数日で改善せずに続いている場合には、そういった病気を念のため考えなくてはいけません。

 

その場合、つまり白色便でウイルス以外の原因があるときには

①肝臓の問題
②胆嚢・胆管の問題
③膵臓の問題

の可能性を考えます。

 

たとえば肝炎や肝硬変といった肝臓の病気が原因で胆汁が作られなくなっていることが考えられます。肝臓が病気のときは黄疸(おうだん)と呼ばれる皮膚や白眼が黄色っぽくなる症状が現れることもあります。血液検査や超音波検査やCT検査で異常を発見でき、それぞれの病気ごとに対処方法があります。

 

肝臓ではきちんと胆汁が作られていても、その胆汁を十二指腸まで運ぶ管が詰まってしまい便が白くなることもあります。胆石症や胆管がんなどが考えられます。こちらも血液検査や超音波検査やCT検査で異常を発見できます。

 

胆嚢や胆管に原因がある場合は、白い下痢以外の症状としては背中やみぞおちに違和感があったり、ひどい場合は疝痛発作(せんつうほっさ)といって転げ回る程の激しい痛みが現れることもあります。

 

膵臓がんなど膵臓の病気が原因で膵臓が大きく腫れ上がってしまうことによって隣にある胆管が圧迫されて胆汁が詰まってしまい便が白くなることがあります。膵臓がんはかなり進行しないと症状が現れない病気ですが、初期の時点で胃もたれや食欲不振を訴える人もいます。こちらはMRI検査が診断に優れており、非侵襲的です。

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また稀ですが、病気ではなく脂っこい物を食べ過ぎたり暴飲暴食が続くと消化が間に合わなくなってしまい白い便が出てしますことがあります。逆に食べなくても、便の色の素となる胆汁(たんじゅう)を十分に作るだけの栄養が足りず、胆汁の分泌が減って白い便になってしまうこともあります。

 

 

 

白い便以外にも異常を知らせる便の色ってある?

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他にも赤や黒、緑などの便もあります。それぞれ原因が異なるので知っておきましょう。

 

  1. 〈赤〉肛門近くからの出血(直腸からの出血や痔)によって血液が便に混ざって赤くなることがあります。
  2. 〈黒〉鉄剤の服用で便が黒くなることもありますが、上部消化管(胃や十二指腸など、肛門から遠い消化管)から多量の出血があり、その血液が腸の中を長い間通っているうちに黒くなって便に混ざって排出されると黒い便になります。
  3. 〈緑〉細菌感染が原因の場合や便は元々アルカリ性なのですが酸性に傾いた時に緑色の便が出ることがあります。

 

水状態の白い下痢が出た時の対処法は? 

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白い下痢はまずロタウイルスに感染したのではないかと疑いましょう。基本的には下痢が続く時の対応と同じで大丈夫です。

 

こまめに水分補給をする。冷たい飲み物は腸を刺激するのでさけて、白湯やお茶、スポーツドリンクなどを少しずつ何度にも分けて飲むようにします。

下痢の時の飲み物

 

食事も最初は消化の良い物を食べるようにします。お粥・うどん・野菜スープ・ヨーグルト(冷たすぎないもの)などから始めてみてください。 食物繊維の多いものや柑橘類、刺激物は胃腸に負担をかけるので避けてください。

下痢の時の食事方法

 

そして、ロタウイルスは感染力がかなり強いウイルスです。主に便や吐物からの接触感染(排便や嘔吐後の手洗いが不十分な状態で部屋のいろいろな所を触り、別の人がその部分を触った手で食事をするなど)ですが、乾燥した吐物のウイルスが空気中に飛び、それを吸い込むことで感染することもあります。

ロタウイルスについて

 

まずは手洗いの徹底と排泄物、吐物の適切な処理が重要です。

 

ロタウイルスに対してはアルコール消毒はあまり効果がないので、トイレや部屋などの消毒には次亜塩素酸(じあえんそさん)ナトリウムが有効です。次亜塩素酸ナトリウムって何?と思いますよね。家にあるものでは家庭用漂白剤(ハイタ-など)が使えます。

 

ロタウイルスの感染が原因の白い下痢なら、長くても1週間ほどでよくなります。それ以上続く場合は他の病気が原因だと考えられるので、病院へ行って医師の診察を受け適切な検査を行ってください。

 

まとめ 

白い便が出る原因は様々あります。自然に治るものや、手洗いなどで予防できるものがほとんどですが、中には怖い病気が原因の場合もあります。

 

いつもと違う便が出るということは、何らかの体からのサインです。普段から自分の便に少し注意するように心がけ、異変を見逃さず適切な対応をしましょう。 

 

嘔吐や下痢があって、周りも似たような症状の人が居て、ロタウイルスが流行っている時期であればロタウイルスの可能性が高いでしょう。大人で、下痢と白色便が1週間以上続く、という場合は、消化器科で一度きちんとした血液検査と画像検査(腹部超音波・腹部CT検査・腹部MRI検査)を行うと安心でしょう。