・モニラックとはどのような薬か

モニラックは中外製薬が1999年より製造販売しているお薬です。有効成分はラクツロース末というものです。効能効果は3つあり、高アンモニア血症に伴う症状改善(精神神経障害、手指振戦、脳波異常)、産婦人科術後の排ガス・排便の促進、小児における便秘の改善です。

 

用量は効能毎に決められております。

  • 高アンモニア血症に伴う症状改善(精神神経障害、手指振戦、脳波異常):成人に対して、1日量5g~39.0gを3回に分けて服用(適宜増減)
  • 産婦人科術後の排ガス・排便の促進:成人に対して、1日量5g~39.0gを2回に分けて服用(適宜増減)
  • 小児における便秘の改善:通常1日33g~1.30g/体重1kgあたり、3回に分けて服用(適宜増減)

 

モニラックは便秘の時にどのような作用をするか

モニラックの有効成分であるラクツロース末ですが、人間はこのラクツロースを分解する酵素を持たないため、分解されることなく下部消化管(大腸)に到達します。

 

大腸では腸内細菌に分解されて乳酸や酪酸などの有機酸となります。この有機酸が大腸を刺激して蠕動運動が亢進され、排便が促され、便秘が改善されます。

 

また、モニラック自体が水分を吸収しますので、水分を引き寄せます(浸透圧効果)。それによって下痢症状が誘発され排便が促されます。

 

 

モニラックのエビデンス、・便秘に対する効果

モニラックのインタビューホームに以下内容の臨床成績の記述があります。

<産婦人科術後>

子宮筋腫などの産婦人科手術患者(子宮筋腫などの産婦人科手術患者)を対象として、モニラックの排ガス・排便効果を見る臨床試験が実施されました。術後約24時間後よりモニラック原末をラクツロースとして 32.5g/日・1日2回、4日間投与する実薬試験が実施されています。

  • 結果

術後排ガスが確認されるまでの時間は42.6±11.2時間、その効果が認められた割合(有効率)は 50.0%、排便は術後 56.2±16.8間に認められ、その効果が認められた割合(有効率)は 89.1%という結果が得られています。

 

<小児便秘症>

小児の便秘症患者を対象として、モニラック原末の効果を見る臨床試験が実施されました。ラクツロースとして 0.65g/kg/日・1日3回 、7日間投与する実薬試験が実施されています。

  • 結果、

便秘の改善率は63.2%、便秘に伴う症状改善率は 57.9%で、これらより総合的な改善率は 73.7%と評価されています。

https://chugai-pharm.jp/hc/ss/pr/drug/mon_pwd0100/if/PDF/mon_p_if.pdf

 

便秘(排便)に関する有効率は、産婦人科術後で89.1%、小児便秘症で63.2%であることから、非常に効果の高いお薬であると言うことができます。ただし、上に挙げられているように、成人の便秘症に対して保険適応を確認する必要があります。

 

モニラックは子供に使用できるか

添付文章上、モニラックは、子供に対しても使用することが可能です。通常1日0.33g~1.30g/体重1kgあたり、3回に分けて服用することになります。ただし、便の状態によって調節する必要がありますので、保護者の判断で投与量を変更せず、医師の判断に従ってください。

 

モニラックの副作用

モニラックの安全性を評価したデータ(102例)によると、報告された副作用はわずか6例・6件のみです。下痢3件、悪心1件、嘔気1件、腹痛1件です。(添付文書より)

https://chugai-pharm.jp/hc/ss/pr/drug/mon_pwd0100/pi/PDF/mon_p_pi.pdf

また、比較的発現頻度が高い(5%)以上の副作用として、下痢が報告されています。

 

下痢(水様便)の発現が認められた場合、減量か中止が必要となります。まずは医師に相談するようにしてください。

 

モニラックとほかの下剤との比較

センノサイドのような大腸を直接刺激して排便を促すような下剤と比較すると、モニラックの効果はそれほど強いものではありません。

 

センノサイドの場合、小児に使用することはできますが、効果が強いため積極的に使用はされません。一方、モニラックに関しては小児便秘症で適応を取得していることから、小児に対して安心して使用することができます。その点がモニラックのメリットとなっています。