ミヤBMとは、ミヤリサン製薬株式会社という製薬会社が、製造販売しているお薬です。ミヤンサリン製薬という名前はあまり知られていないですが、ミヤBMという薬の名前を聞いたことがあるという人は多いのではないでしょうか。

 

ミヤBMとは主成分(有効成分)が「宮入菌」という細菌です。この宮入菌は1933年に宮入近治博士によって発見された細菌で、酪酸菌の1種です。

 

酪酸菌が人間の腸内に占める割合は10%~20%と言われており、このバランスが崩れることによって、便秘や下痢などのような症状が発生すると考えられています。

 

したがって、ミヤBMの働きは、宮入菌(酪酸菌)をたくさん腸内に送り込み、腸内細菌のバランスを整えることで、便秘や下痢などの症状を改善することです。

 

ミヤBMが使用される病気(保険適応内で)

ミヤBMの添付文書(説明書)を見てみますと、適応症は「腸内菌叢の異常による諸症状の改善」と記載されています。

 

http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/750144_2316009C1026_1_04.pdf

「腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)」とは、腸内細菌の集まりのことです。要はバランスが崩れた(だろう)ことによって起こる症状に対して使用できるというものです。

 

腸内細菌の働きとして、最も重要なものが免疫機能です。人間の免疫の70%は腸内細菌が関係しているとも言われており、この腸内細菌(善玉菌)は悪玉菌の繁殖を抑えています。この腸内細菌叢のバランスが崩れているという状態は、善玉菌が減っているのではなく、上手く働いていないため、悪玉菌の働きが抑えられる活発になった状態を示します。

 

悪玉菌の働きは、便秘や下痢、肌荒れ、疲労感・倦怠感などを引き起こします。ミヤBMに含まれる宮入菌(酪酸菌)が、この悪玉菌の働きを抑えることで症状を抑えることで効果を発揮します。

 

ミヤBMが承認されるようになったエビデンス

ミヤBMは、1969年に国より承認を受けています。この当時、現在のGCP(Good Clinical Practice)という臨床試験のための厳格な法律はありませんでした。

 

その時代に行われた臨床データであるため、現在と比べるとデータの信頼性は低いですが、それでも有効な臨床成績が示されています。

http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/750144_2316009C1026_1_04.pdf

このデータをもとに国はミヤBMを承認しています。

 

 

ミヤBMの、便秘に対する効果

ミヤBMの便秘に対する効果は、臨床成績より67%(6/9例)に効果があることが示されています。

 

宮入菌が体内に入ってから、効果が発現するまでに必要な時間は明確なデータはありません。なぜなら、腸内細菌叢のバランスの具合は、それぞれ個人によって差があるため、一律に何時間で効果を発揮するということができないためです。

 

実際、下記よりダウンロード可能な資料に「インタビューフォーム」というものがありますが、「作用発現時間」は「該当資料なし」とされています。

http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2316009C1026_1_04/

(なお、インタビューフォームとは、添付文書よりさらに詳しいデータが記載されたものになります。)

 

しかし、添付文書には以下の記載があります。

(2)分布、排泄

・ 宮入菌を10個経口投与したラットに対して消化 管内における増殖・分布を調べたところ、宮入菌 は投与30分後に小腸上部から小腸中部で発芽、2時間後には小腸下部で分裂増殖を開始していた。 5時間後には胃から大腸まで広範に分布し、3日以内に糞便から排泄された。

 

・ 宮入菌を10個服用した健康な成人男子において、 宮入菌は服用後1~2日以内に糞便中から検出さ れ、3~5日後に糞便中から消失した。

 

「2時間後には小腸株で分裂増殖を開始していた」ということから、服用後半日程度で徐々に効果が発揮されるのではないかと考えることができます。

 

 

ミヤBMの、下痢に対する効果

ミヤBMの便秘に対する効果は、臨床成績より97% (117/121例)に効果があることが示されており、下痢に対する効果が非常に高いことがわかります。効果発現については、上記便秘をご確認ください。

 

ミヤBMを子供に使用できるか

ミヤBMは子供(小児)に対しても使用することができます。

 

医薬品は、承認から一定期間経過すると、効果や副作用などを再評価することが決められており、ミヤBMも1984年6月に再評価を受けております。

 

再評価前の子供への投与量は、大人の半分とされていましたが、再評価の結果「年齢、症状により適宜増減する。」と改訂されました。したがって、実際の投与量については医師が診断した上で決定されます。

 

 

ミヤBMの副作用

添付文書より、ミヤBM(宮入菌)での副作用報告はありません。非常に安全性の高い医薬品です。