長引く下痢って本当に困りものですよね。下痢が気になって出かけることをためらったり、仕事や勉強に集中できないなんて経験がある人もいるのではないでしょうか。

 

長引く下痢の原因にはどのようなものがあるのでしょう。また、どのように対処すればよいのでしょうか?

 

 

 

下痢が続く原因にはどんなものがあるの?

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下痢には、急性下痢と慢性下痢の2種類があります。

 

  1. 急性下痢とは、食べすぎや飲み過ぎ、お腹の冷え、細菌やウイルスに感染することで起こる感染性胃腸炎(お腹の風邪)などが原因で起こる下痢で、1週間程度で治る下痢のことをいいます。
  2. 慢性下痢とは、逆に3週間以上下痢が続いていたり、下痢になったり治ったりを繰り返している症状をいい、下痢が続いているということは慢性下痢の可能性が高いということになります。

 

慢性下痢の原因で最近増えているのが、ストレスや過度な緊張による精神的なダメージ、疲労や睡眠不足が原因となっている、過敏性腸症候群(IBS)と言われる病気です。腸そのものに異常はないのですが、慢性的に下痢を繰り返してしまうのが特徴です。

 

過敏性腸症候群は、慢性下痢の約70%を占めているともいわれます。

 

また、慢性下痢には病気が原因で症状が現れている場合あるので注意が必要です。大腸がんや潰瘍性大腸炎、クローン病などの腸の病気によるもの、胃や肝臓、膵臓の病気によるもの、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)や糖尿病などの代謝異常でおこるものなど様々です。 

 

他には、抗生物質を使って治療を行っている場合も下痢が続くことがあります。抗生物質は体に悪影響を及ぼす病原菌を攻撃する薬ですが、腸内の善玉菌も攻撃してしまうため、腸内環境を乱すという副作用があります。

 

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ひどい下痢が続いているようなら主治医に相談して対策を考えてもらってください。

 

慢性下痢とアルコールって関係あるの?

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アルコールを飲み過ぎると下痢になる人も多いと思います。アルコールはもちろん下痢を引き起こす原因になるのです。

 

アルコールが下痢を引き起こすのは、いくつかの理由があるのでお伝えしたいと思います。

 

  • アルコールは香辛料やカフェインなどと同じ刺激物ですので、胃や腸に刺激を与えて粘膜を荒らしてしまいます。ひどい場合には炎症を起こすこともあります。粘膜が荒れた状態や炎症が起こった状態では、食べた物をきちんと消化することができないため、消化不良を起こして下痢になってしまいます。 

 

  • アルコールは腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)を活発にする働きがあります。腸の動きが活発になることで、腸の内容物の通過スピードが速まり、十分に水分を吸収できないままどんどん先へと送られて排出されてしまいます。そのため水分を多く含んだ便=下痢になってしまうのです。 

 

  • 食べ物を消化するためには様々な消化酵素の力が必要です。十二指腸で分泌される胆汁も食べ物を消化・分解するために働く重要な物質です。胆汁は肝臓で作られて十二指腸まで運ばれ排出されるのですが、アルコールの分解も肝臓の仕事の1つであるため、たくさんのアルコールが体内に入ってくると、肝臓はアルコールの分解に追われて、胆汁を作ることができず、分泌量が減ってしまいます。 胆汁が十分に分泌されないと、食べ物の消化が不十分となり消化不良を起こして下痢になってしまいます。 

 

  • アルコール(お酒)も水分です。その場の雰囲気や酔いなどが手伝って、ついつい短時間に多量のお酒を飲んでしまうことがあると思います。そうなると、多量に入ってきた水分の腸での吸収が間に合わず、下痢になってしまいます。 

 

  • おつまみの食べ過ぎで下痢を引き起こすことがあります。おつまみには揚げ物や炒め物など油を多く使うものがあります。油=脂肪分は消化しにくい物質であり、また脂肪分の消化・分解にも肝臓が大きな役割を担っています。アルコールの分解と脂肪分の分解を両方同時にこなすのは、肝臓にとっては大きな負担となり、消化不良を起こして下痢になってしまうことがあるのです。また、お酒の席では、ついついおつまみも食べすぎてしまうというのも関係していると言われます。 

 

長年、日常的に多量のアルコールを摂取していると、繰り返し胃腸に負担を与えることになります。腸の機能が低下してしまうので、慢性的な下痢につながってしまい、なかなか改善されないのです。

 

下痢が続く時は何科に行けばいいの?

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結論から言うと内科です。それも消化器内科が下痢を診察する専門になりますので受診してください。

 

消化器とは、食べた物を消化吸収する器官のことで、口・食道・胃・十二指腸・小腸・大腸・肛門までの1本道と、さらに消化を助ける酵素などを生産分泌する肝臓・胆のう・膵臓を指します。口から肛門までの1本道のことを消化管といいます。

 

この消化器系を専門に診てもらえるのが消化器内科です。

 

下痢が続いている場合の第1選択は消化器内科で良いのですが、女性の場合は婦人科も選択肢に入れておくとよいでしょう。 

 

消化器内科を受診して、もしも消化器の病気ではなくバセドウ病や糖尿病の疑いがあった場合は、内分泌内科への転科を言われることがあるかもしれませんが、慢性下痢はまずは消化器内科で診てもらって大丈夫です。 

 

慢性下痢を改善する方法はあるの?

慢性下痢に限らず急性下痢の場合も言えることですが、下痢になるとたくさんの水分が体から排出されます。そのため脱水症状には十分注意が必要です。

 

刺激が少なく体内に吸収されやすい湯冷ましや番茶、スポーツドリンクなどで水分補給をしてください。冷たい物は刺激になってしまいますので、常温か温かい物を、少しずつこまめに何度も飲むようにしましょう。水分と言っても、もちろんアルコールやカフェインは避けてください。

 

食事は、揚げ物や肉や魚など脂っぽい物を避けるようにしましょう。お粥や煮込みうどん、じゃがいもやニンジンなどを柔らかく煮たもの、豆腐、野菜スープなどの消化の良い物を中心に食べるようにしてください。

 

貝類やイカ、タコ、食物繊維の豊富な野菜、香辛料を使った料理はなるべく控えた方がよいです。

 

また、日頃から腸内の環境を整えることを意識してください。ヨーグルトなどの乳製品や納豆などの発酵食品に多く含まれているビフィズス菌・乳酸菌などの善玉菌、善玉菌のエサとなるオリゴ糖などを、普段から意識的に摂るのも効果があります。 

 

その他には、下痢に効くツボを押すという方法もあります。

 

  • 下痢点(げりてん)
  • 関元(かんげん)
  • 天枢(てんすう)
  • 梁丘(りょうきゅう)
  • 裏内庭(うらないてい)

 

などがよく知られている下痢に効果があるツボです。

 

習慣的に腹巻をしてお腹を冷やさないようにしたり、ストレスを溜め込まない、またはストレス発散方法を確立するなど、お腹に良いとされることはできることからなんでもやってみるというのが、慢性下痢を改善するためには必要なことです。

 

すぐには効果が現れなくても、少しずつ良くなっているのであれば、その生活スタイルを継続してください。

 

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これらの対処法を行っても、いっこうに下痢症状の改善がみられない場合は、大きな病気が隠れていることもあるので、早めに受診して適切な検査や治療を受けてください。

 

 まとめ

下痢が続く原因は様々ありますが、アルコールが原因となっていることも少なくありません。

 

逆にアルコールが原因で下痢が続いていると分かれば、対処次第では改善することも可能です。下痢が慢性的に続いていたり、なかなか治らないということは、腸内環境が悪化し、腸の基本的な働きが出来ていないことを表しています。

 

原因になっているものを排除し、生活環境を見直して健康な腸へと変えていきましょう。