腹痛や吐き気は大人でも辛い症状ですよね。それが自分の子供に起こったとなると、なにか大きな病気ではないかと心配で、慌ててしまう人も多いと思います。

 

子供が訴える腹痛や吐き気はなぜ起こるのでしょうか?正しい対処法も一緒に知っておくと安心です。

 

 

 

子供が腹痛や吐き気を訴える原因は?

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子供が腹痛を訴える原因には様々あります。また吐き気を訴える原因も様々です。では腹痛と吐き気の症状が同時に出る場合には、どのような原因が考えられるのでしょうか。

 

便秘・腸内にガスが溜まっている 

子供の腹痛の30~40%は便秘が原因であるといわれています

 

腸の中に便やガスが溜まると、腸を圧迫し腹痛が起こります。また食べたり飲んだりしたものがどんどん腸の中に溜まってしまい、食欲が低下したり、ひどくなると吐き気や嘔吐を引き起こしてしまいます。

 

便秘が原因の場合は腹痛や吐き気があっても浣腸などで便やガスが出てしまうと、ケロっと症状が治まってしまうのが特徴です。

 

腹痛と吐き気を訴えているのであれば、まず排便の状況を振り返りましょう。お腹が張っていたり、押さえるとさらに痛がる場合(主に左側が痛いと訴える場合)は便秘の可能性が高いといわれています。

 

感染性胃腸炎

感染性胃腸炎は子供だけだはなく、大人もかかる病気です。お腹の風邪とも言われる身近な病気で、細菌やウイルスに感染することにより、腹痛、吐き気や嘔吐、下痢を繰り返します。

 

細菌感染では、カンピロバクターが多く、他にもサルモネラ菌や病原性大腸菌(O-157など)があります。また重症化しやすいコレラや赤痢も含まれます。

 

ウイルス感染では、ノロウイルスやロタウイルスが有名です。とても感染力の強いウイルスです。子供の感染性胃腸炎の原因では、「ロタウイルス感染症」が圧倒的に多いです。

 

胃腸炎の時に起こる腹痛は、シクシクという痛みがずっと続きます。下痢をするときには腹痛が強くなることもありますが、下痢が治まるとシクシクという痛みが再び続きます。

 

吐き気や嘔吐は、体の中に入ってきた病原体を外へ追い出そうとする防衛反応の1つで、吐き気が続くのも感染性胃腸炎の特徴になります。子供は自分の症状を上手く伝えることが難しく、ムカムカと吐き気が続いていることを伝えられないまま嘔吐してしまうことがあります。

 

大人から見ると前ぶれもなく突然嘔吐したと焦ってしまいますが、子供が吐き気を催していないか、きちんとみてあげることも大切です。

 

自家中毒

自家中毒とは聞きなれない言葉かもしれませんが、アセトン血性嘔吐症や周期性嘔吐症と呼ばれるものです。特に2歳から10歳くらいまでの子供によくみられる病気で、神経質な子供に多いのが特徴です。

 

中毒という名前がついていますが、食中毒とは関係なく、ケトン体という物質が血液中に急増することで、体のメカニズムが乱れ、腹痛や吐き気、嘔吐などの症状を引き起こします。

 

原因がはっきりとは分かっていませんが、ストレスなどの精神的ダメージが関係しており、疲労や睡眠不足とも関係があると言われています。

 

最初は食欲の低下や腹痛、ぐったりして元気がないなどの症状から始まりますが、激しい吐き気や嘔吐が起こり、吐物や息がリンゴの腐ったような臭いになると自家中毒の危険信号だといわれています。

 

赤ちゃんや子供の下痢って病気なの?食事で気を付けることは?

 

腹痛や吐き気、嘔吐はあっても発熱や下痢がないのが特徴です。最近の子供に増えてきているといわれています。

 

子供の腹痛や吐き気に対する対処法は?

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それでは原因別に対処法を見ていきましょう。

 

便秘やガスが原因の場合

便秘の改善には、腸内環境を整えることが重要です。腸内環境とはビフィズス菌や大腸菌といった善玉菌と悪玉菌のバランスによって変わります。善玉菌と悪玉菌のバランスは、食生活や生活リズムなどが大きく影響しています。

 

一度子供の生活を振り返って見直してみましょう。便秘に効果的な生活習慣とは

 

  • 食物繊維を豊富に含むものを積極的に食べるようにする。 
  • 水分をしっかりと摂る。 
  • 善玉菌を含む、乳製品や発酵食品を食べるように心がける。
  • 日光を浴びて、体内時計を整える 
  • 過不足なく睡眠をとる 
  • 適度に運動する習慣をつける 

 

感染性胃腸炎が原因の場合

感染性胃腸炎は、最初吐き気や嘔吐から始まることが多い病気です。嘔吐は体の中に入ってきた病原体を外へ出そうとする防衛反応の1つです。そのため、無理に止めない方がよいといえます。

 

感染性胃腸炎は嘔吐とともに下痢も伴うことが多く、多量の水分が体から奪われてしまいます。脱水になるのを防ぐために、水分補給をするのが望ましいのですが、子供の場合は、吐き気が強いときに水分を飲んでしまうとさらに吐き気を誘発し、飲んだ量以上の水分を吐いてしまうことがよくあります。

 

そのため吐き気のある時は無理に飲ませる必要はありません。そのかわりに、おしっこがどのくらい出ているのかをきちんと把握しておいてください。おしっこが出ないようであれば、脱水になっている可能性が非常に高いです。

 

すぐに病院へ行き、点滴などの適切な処置をしてもらってください。

 

自家中毒が原因の場合

自家中毒になると、吐き気が強く食欲がなくなってしまいます。また腹痛のために何もしたくない、動きたくないという状態が続くこともあります。

 

そんな時は無理に食べさせようとしたり、何かをやらせようとしたりせずに、スポーツドリンクや温かいスープなどを飲ませてあげて、水分と糖分を補給してあげましょう。1度に飲ませるのではなく、少しずつこまめに飲ませてあげる方が効果的です。

 

ただし、飲ませてもすぐに吐いてしまいぐったりしている時は、点滴や薬による治療が必要な場合もあります。また別の病気が隠れていることもあるので、腹痛や吐き気・嘔吐を繰り返しているからといって、安易に自家中毒だと決めつけずに、病院で診てもらってください。 

 

子供の腹痛の原因にはどんなものがあるの?腹痛に波があるのはなぜ?

 

自家中毒は、安心できる人の近くでゆっくりと過ごし、気持ちを安定させてあげることが重要です。子供は環境の変化や親の言動、家庭の雰囲気などにとても敏感であり、私たちの気づかないところでストレスを感じ、ため込んでいる可能性もあります。

 

子供の心の声に耳を傾け、不安やストレスを取り除いてあげることが、自家中毒を改善する近道になります。 

 

緊急性の高い腹痛・吐き気とそうでないときの見分け方は?

<緊急性の高い腹痛・吐き気>

 

  • だんだん腹痛がひどくなり苦しみだす
  • 腹痛や嘔吐を繰り返しているうちに元気がなくなりぐったりしてくる
  • 便全体に血液が付いている、大々的に血が混じっている
  • 吐き気が強く水分が全く取れない、摂った水分以上に嘔吐している

 

このような症状がある場合は、虫垂炎や腸重積などのすぐに処置が必要な病気になっている可能性があります。すぐに受診し適切な処置を受けてください。

 

<しばらく様子を見ていてもよい腹痛・吐き気>

安心してよい腹痛や吐き気はありませんが、緊急性は低くとりあえず様子を見ていてもよい腹痛や吐き気もあります。

 

  • 繰り返し腹痛や吐き気を訴えても、治まっている間は活気があり元気にしている
  • 腹痛が続いていても、痛みの悪化はなく横ばいで苦しまない
  • 血便があってもほんの少しだけで、血液量の増加はなく、元気にしている
  • (少し付着している程度であれば、排便の時に腸がこすれて出血が起こったか、肛門が少し切れたなどが考えられ、便秘の場合によくみられます。病的な出血ではないことがほとんどです。)
  • 水分は摂取できており、おしっこも出ている

 

このような場合は、ひとまず落ち着いて経過を観察しましょう。痛みや吐き気の強さ、全身状態は悪化傾向かそうではないのか、脱水の進行はないかなどを看病しながら観察することが重要です。

 

まとめ

子供の体調不良は、普段から子供の様子を1番よく知っているママやパパの判断が重要になることがあります。

 

子供は自分の症状や思いを上手く伝えられない時に「お腹が痛い」ということもあります。

 

体の不調はもちろん、心の不調が原因となっていることもあるので、普段から子供の様子や生活環境をしっかりと把握し、早く異変に気付いて対処してあげることが大切です。