ノロウィルスに感染して起こす下痢、嘔吐症状を、「感染性胃腸炎」または、「ウィルス性胃腸炎」と言います。

 

ノロウィルスの下痢は、おおむね3日ほどで落ち着いてくるとわかっているため、辛いですが、体内に入ったウィルスを排出してしまうしか手はないのです。こんな時の正しい過ごし方など解説していきますね。

 

 

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ノロウィルスなどの感染性胃腸炎した時の下痢や嘔吐。経過や日数は?

ノロウィルスは、未だ判明していないことが多くあり、「不活化条件」が明確でないため、これと言う特効薬も防衛策もありません。

 

出来る限り、手洗いやうがいで感染を防ぐしかないのです。この手洗いも、通常の行っているような、石鹸でばい菌を死滅させることが目的ではなく、ウィルスを洗い落とすことしかできません。

ノロウイルス,下痢,いつまで続く
ノロウィルスは、石鹸やアルコール消毒では死滅しないことがわかっています。そのため、体から取り去ることしか出来ないのです。

 

もし、感染した場合、回復するまで、どれくらいの日数が必要になるのでしょうか?

 

感染→潜伏期間(1日~2日、まれに半日ほどで発症するケースもあります)→発症(2日~3日、おおむね3日ですが、個人差があります)→回復期(発症から~1週間)

 

長くみても、感染から症状が落ち着くまでは、2週間以上になることはないでしょう。いつまでもひどい下痢が続くようなら、病院へ行く必要があります。また、便に血が混ざったりした時は、速やかに病院へ行きましょう。

 

ウィルス性胃腸炎は体が起こす防衛反応?

下痢や嘔吐は、大変苦しく、体力も失われ、辛いものですね。でもこれは、自分の体が起こしている防衛反応です。

 

ウィルスだけではなく、細菌、カビなど、すべての生命体は「たんぱく質」で作られているのです。そして体には、自分の体を作るために必要なもの以外の、「不必要なたんぱく質」を、排出する力が、備わっているのです。

 

体には、毎日大量のたんぱく質が口から入ります。それは、胃液で殺菌され良くないものの多くは、ここで死滅します。その後、十二指腸や小腸などで、もとの姿の「アミノ酸」になるまで分解が繰り返されます。

 

そのため、大腸に到達する時には、必要な物は「アミノ酸」に、「不必要なたんぱく質」はそのままの形で残っているのです。

 

すると、体は警戒信号を発信し、異物の「不必要なたんぱく質」を排出しようと反応するのです。ぜんどう運動が活発になり、水分を使って、腸壁についているものまですべてを洗い流そうと下痢が起こります。腸内が、一気に活動を始めるため、下痢性の腹痛も起こります。

 

また、排出量を増やすために、吐き気も起こし、嘔吐によっても追い出そうとします。また発熱の効果により、ウィルスを食べたり、戦うなどの異物に対抗する力が活性化し、強化するのです。

 

この発熱によって強化する「異物に対抗する力」を「免疫力」といい、体が持つ、生きて行くために備わった力なのです。

 

ノロウィルスの場合、下痢や嘔吐の方が辛く、インフルエンザのように高熱が続く心配はありませんが、人の体はそれぞれ違うので、発熱が辛い場合は病院の先生の指示に従って、解熱剤などの対処が必要です。

 

自宅で安静にしている場合、下痢を止めようと、強い下痢止めを服用してしまうと、ウィルスの排出がうまくいかず、腸内細菌として、繁殖してしまい、治りが悪くなってしまいます。

 

また、抗生物質を飲み続けると、善玉菌も死滅してしまうため、勝手な判断はよくありません。飲むなら、整腸作用のある薬などにしておきましょう。腸の過剰反応を抑えてくれます。

 

ノロウィルスの下痢は、ほとんどの場合、3日ほどで楽になってきます。これは、「ある程度排出されたので、残りの菌くらいなら、耐えられる体力だな」と、体が判断したと言う事です。

 

ただし、これは通常の体力がある人に言えることで、体力のない高齢者や、幼児などは、「まだ、排出しておかないと、体がもたないだろう」と、いつまでも下痢が続くことがあります。

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すると、今度は防衛反応によって、体力を奪われていってしまうので、対処が必要です。アレルギーや、他の薬との飲み合わせの心配もありますので、高齢者や幼児が感染した時は、少し落ち着いたら病院に連れていくのが賢明です。

 

「ある程度排出されたので・・」と言うことは、まだウィルスは体内にいます。少しづつ排出が続いているのです。そのため、症状が収まっても、発症から一週間が過ぎるまでは、自宅で安静にしていることが望ましいと言えます。

 

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とても感染力が強いため、うかつに外出すると、他人へうつしてしまう可能性が大変高いのです。

 

ノロウィルスの下痢が発症している間の対処法とは!

体は、ウィルスを早く追い出そうと、じゃんじゃんと下痢を起こします。そのため、水分が奪われてしまい、脱水を起こす恐れがあります。また、免疫力を高めるためにも、水分が必要なのです。

 

そのため、下痢が続く場合も、水分補給が大切です。ごくごくと一度に大量に飲むのではなく、少しづつを何回も飲みましょう。

 

また、その時の水分は、真水ではなく、OS-1(経口補水液)が良いです。電解質を含んでいるため、素早く脱水に効果があり、体内の水分に近い成分のため、吸収が早く、免疫力を高め、ウィルス攻撃の即戦力となるのです。電解質とは、体内の水分に溶解して、陽イオンや陰イオンに電離している、伝達性を持つ物質のことです。

 

体内の水分に溶解している電解質とその役割を見てみましょう。

 

  • ナトリウム(Na)…体液の浸透圧を一定に保つ。血圧調整。
  • カリウム(K)…Naと共に体液の浸透圧の保持。心筋の収縮、神経や筋の活動。
  • カルシウム(Ca)…体内にもっとも多いミネラル。骨や歯の構造と機能を支える。
  • マグネシウム(Mg)…炭水化物が代謝する時の酸素反応を活性化する。たんぱく質の合成。
  • リン(P)… 陰イオン。細胞膜や骨の構成に不可欠。糖代謝に必要。
  • クロール(cl) 
  • 重炭酸(HCO3)

 

OS-1には、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、リンが入っているため、体内の水分に近い状態の水と言えます。ただ、独特の味が苦手な人も多いですね。どうしても無理な時は、水ではなくスポーツドリンクで代用しましょう。

大切なのは、体を冷やさないことです。冷たくして飲むのはダメです。必ず常温以上の温度で飲みましょう。せっかく体は免疫力を上げようと、体温を高めているのです。冷たいものを飲んでしまっては、その努力の甲斐も無くなり、さらに辛い症状も長くなります。

 

また、下痢がひどい間は、絶食が基本です。と言うか、下痢と嘔吐で食欲もないとは思いますが、あまり症状がひどく無い場合や、少し落ち着いてきたなら、おかゆなどの消化の良いものを少しづつ食べましょう。

 

まとめ

ノロウィルスの感染によって起こる下痢や嘔吐は、体が早くウィルスを追い出そうする防衛反応です。辛いですが、早く出てしまった方が、早く楽になれるのです。

 

感染し、症状が出たときは、トイレに行くのが精一杯で、その状態では病院へも行けません。そんな時は、落ち着いて、やり過ごすことしか出来ません。脱水を起こさないように気を付けながら、安静に過ごしましょう。

 

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ただし、あまりに異常な痛みや、下血などがある時は、ノロウィルスではない可能性があります。自己判断で決めつけず、救急車を呼ぶなど、早急な処置が必要です。

 

ノロウィルスは、症状が治まってもしばらくの間、排出し続けます。外出は控え、人の集まる場所へは行かないようにしなくてはなりません。自分の不用意な行動で、集団感染を起こすような事態にならないよう、良識を意識することが必要なのです。

 

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